木久学院の師範二級コースのカリキュラムは振袖に袋帯の変わり結びです。
師範二級はこれまでに自装はもちろん、他装も浴衣から留袖、振袖まで最低3年は練習して来ていますが、この6ヶ月は振袖だけを集中的に勉強します。
全ての着付のポイントとしては、中心を見る、真正面、真後ろに立ち水平、垂直を意識し、各所の寸法もそれぞれに確認しながら全体のバランスを整えます。振袖は若い方が着られるので、衣紋も抜きすぎず初々しさを残し、衿合わせは華やかに、帯の巻きが下がらないように胸高に、帯結びはひだを生かして帯型は大きめに、衽線は真っ直ぐに、おはしょりも前後同寸に、などなど振袖ならではの注意点もありますので、師範二級の6ヶ月では足りないくらいです。
振袖着付けの依頼を受けるに当たって、木久学院では使うことがない着付小物(差し込み芯、着物ベルト、三重ゴム、伊達衿ピンなど)も使い方は覚えていなければなりませんので、実際に市販されている和装小物、いわゆる便利グッズを使って着物を着付けて使い方を確認しました。
振袖の着付もお嬢さんの体型に合わせた誂仕立ての物は少なくなっていますので、大きいか小さいかですが、小さい物は補正も工夫して腰紐が食い込まないように、上前幅も少しだけ浅めにしたりしますがそれなりに着付けるしかありません、大きい物は着物が補正のタオルの役割をしますので気をつけながら準備をします。着丈が長い時は腰紐とは別にもう一本紐を使っておはしょりを整え、身幅も深めに合わせます。厚い帯も多いですがしっかり背中に着くように襞や羽根を工夫して着付けます。本番さながらの実技披露がありました。